こんにちは、茶子です。
平成30年分確定申告分から、e-Tax(電子申請)がID・パスワードだけで利用できるようになりました!
ICカードリーダライターなども不要で、確定申告がとても楽になるのですが、いまひとつ普及率は高くないようです。
そこで今回は、e-Taxの利用に必要なID・パスワードの登録方法と、e-Taxを使うメリットについて解説していきます。
この記事はこんなあなたにお勧めです。
- 確定申告をより簡単に済ませたい
- マイナンバーカード、ICカードリーダライターを持っていない
- e-Tax(電子申告)のやり方がよく分からない
- 2019.01.12税務署でのID・パスワード登録の様子を追加
e-Tax(電子申告)とは?
e-Tax(電子申告)とは、確定申告の情報をネット経由で提出することです。
紙の申請書を提出または送付する従来の方法とくらべると、さまざまなメリットがあるので要チェック。
65万円の青色申告特別控除を受けるには、e-Taxが必須
青色申告をする場合、e-taxを使うと65万円の青色申告特別控除が受けられます。
逆にいうと、e-taxを使わないと55万円しか青色申告特別控除が受けらないのだ
なんじゃと!
令和2年分(2020年分)の確定申告から、e-Taxによる電子申告(または電子帳簿保存)を行わないと、控除額が10万円も減ってしまうことになりました。
確定申告書、収支内訳書の郵送が不要
まず、e-Taxを使うと、確定申告書や収支内訳書の郵送が不要になるのは、本当に大きなメリットです。
従来は、プリンタで何枚も申告書を印刷、税務署に提出し、そして税務署の受領印の入った控書類を返信してもらう必要がありました。
よく考えると、それらにかかる必要な返送用封筒や切手のコストも馬鹿になりません。それに、本当に手間がかかる作業だったのですよね。
そんな苦労も、e-Taxを利用すれば不用となるのです。
郵送が不要になるとは助かるのうっ!
「源泉徴収票」や「生命保険料控除の証明書」などの送付も不要
また、e-Taxを使うと、「源泉徴収票」や「生命保険料控除の証明書」の送付まで不要となります。
ただし、税務署からの問い合わせがあった場合に、すぐに提示できるように、申告後5年間(個人事業主、青色申告は7年間)は証明書類の保管が必要な点は気を付けてください。
ちなみに、国税庁のe-Taxサイトによると、主に以下の書類の送付が不要となります。
- 給与所得者の特定支出の控除の特例に係る支出の証明書
- 個人の外国税額控除に係る証明書
- 雑損控除の証明書
- 医療費の領収書
- セルフメディケーション税制の医薬品購入の領収書
- 社会保険料控除の証明書
- 小規模企業共済等掛金控除の証明書
- 生命保険料控除の証明書
- 地震保険料控除の証明書
- 寄附金控除の証明書
- 勤労学生控除の証明書
つまり、e-Taxを使うことで確定申告にかかる手間や郵送料などのコストが大幅に削減できるということなのです。
楽になるなら、e-Taxを使った方がよいのぅ
e-Taxの導入は進んでいなかった!
こんなに便利なe-Taxですが、令和元年度(2019年)の時点のe-Tax利用率は59.9%(※1)と、ここ2年で5.8%ほど普及率がのびました。
年間3%程度の伸び率となっており、それほど高くはありません。
その理由はe-Taxを使うための敷居が高かったことだと考えられます。
e-Taxの利用には、ICカードリーダライターと、マイナンバーが必要だったので、まだまだ利用している人が少ないのじゃ
理由1:マイナンバーの交付率はようやく24.2%!
総務省によると、2021年1月1日時点でのマイナンバーの交付率は、全国平均でようやく24.2%になりました
マイナンバーを作ると、ポイントがもらえるキャンペーンなどを実施しても、普及率50%までは遠い道です。
交付率が低いのは、マイナンバーカードの発行の手続きが、それなりに煩雑だからなのかのぅ
理由2:ICカードリーダライタ-が普及しない
一年に一度しか使わないのに、ICカードリーダライタ-を購入したくない
ICカードリーダライタ―は、最近では3,000円程度で購入できますが、一年に一度しか使わないのに購入するのは気が引けるという意見はわかりますね。
ICカードリーダライタ―の設定が難しそう
ICカードリーダライタ―は、利用するためにはドライバーのインストールが必要です。製品によっては、最新のドライバーをメーカーのWebサイトからダウンロードする必要もでてきます。
初心者の方にとっては、ICカードリーダライタ―の設定作業がとても難しく感じられることでしょう。
ICカードリーダライタは普及するのかのぅ・・
e-Tax(電子申告)が、マイナンバーカードとICカードリーダライタ―が無くても利用可能に!
なかなか普及しない、e-Taxの利用率を改善するために、2019年(平成30年度分)の確定申告からは、マイナンバーカードとICカードリーダライタ―が無くてもe-Taxが利用可能となりました!
簡単にe-Taxが利用できるならば、つかってみたいのう!
e-Tax利用がより簡単になった
国税庁が発表した「平成31年1月以降のe-Tax利用」のポイントは大きく二つ。
- マイナンバーカードとICカードリーダライタ―の代わりにID・パスワードが利用可能
- ID・パスワードの登録には税務署に行く必要がある
e-Taxに利用するID・パスワードとは?
少々ややこしいのですが、国税庁では、ID・パスワードという用語は使っていません。代わりに利用者識別番号と、暗証番号という用語を使っています。
利用者識別番号(ID)
利用者識別番号(ID)とは、e-Taxで申告する際に使用する16桁の番号です。(出展:国税庁)
利用者識別番号は、過去にe-Taxを実施したことがあればすでに発行されています。利用者識別番号は毎年同じものを使用します。
税務署に行くと、利用者識別番号の番号を教えてもらえます。
暗証番号(パスワード)
e-Taxの利用者識別番号(ID)を取得または更新した際に登録をした、英数字8文字以上50文字以内のパスワードです。(出展:国税庁)
ややこしいことに、英数字8文字以上50文字を「暗証番号」と表記していることです。番号とかいてあると、数字以外は使えないという印象がありますね。
ID・パスワードの登録には税務署に行く必要がある
e-Taxを利用するための、ID(利用者識別番号)と、パスワード(暗証番号)の発行はオンラインで行うことができません。
本人性の確認を税務署で行う必要があるため、直接税務所に申請者本人が出向く必要があるのです。
・・・そうなのか
マイナンバーカードと、ICカードリーダライタ―をお持ちの場合は、オンラインでID(利用者識別番号)と、パスワード(暗証番号)の発行が可能ですが、ここでは割愛します
e-Tax(電子申告)ID・パスワードの登録方法
e-Tax用ID・パスワードの登録はどこの税務署で行うの?
ID・パスワードの登録に税務署に行くのが面倒?
心配はいりません。
どこの税務署でも登録してもらうことができます。もちろん、最寄りの税務署だけではなく、職場付近の税務署だって大丈夫です!
最寄り(納税地)の税務署以外でID・パスワードを登録する場合には、最寄り(納税地)の税務署を伝えましょう。
e-Tax用ID・パスワードの登録に必要なもの
ID・パスワードの登録には、運転免許証やマイナンバーカードなどの、本人確認書類(顔写真付きのID)が必要なのでお忘れなく。
税務署でのe-Tax用ID・パスワード登録手順
ここからは、実際に税務署でID・パスワードを登録する手順を解説していきます。
住所、氏名等を記入します。
税務署の署員の方が入力方法を教えてくれます。Windows端末が使われていました。
Step 1. 相談受付表に記入
最寄りの税務署に出向きましょう
最初にe-Tax用ID・パスワード登録を依頼するための相談受付表に記入します。
これまでにe-Taxを利用したことがあれば、ID(利用者識別番号)が発行済みであるため、その旨を伝えます。(わからない場合は調べてもらえます)
Step 2. 本人確認書類を提示
免許証、マイナンバーカードなどを税務署の署員さんに提示します。
Step 3. 税務署の端末から、氏名、住所、生年月日を入力
本人確認が終わると、税務署のPCに氏名などの情報を入力するように促されます。一般的な情報なので、普段からPCを使っている方は簡単ですね。
Step 4. パスワードを入力
半角英数小文字(8文字以上50文字以内)でパスワードを選びます
登録が完了すると、ID・パスワードの印刷された「ID・パスワード方式の届出完了通知」がもらえるので、入力したパスワードをメモする必要はありません。
「ID・パスワード方式の届出完了通知」にパスワードが印刷されているので、忘れる心配はないのぅ
実際にためしたところ、受付から5分程で「ID・パスワード方式の届出完了通知」が発行されました
PC操作に慣れていない場合は、税務署員の方のサポートを受けながらの入力になるため、もうすこし時間がかかるかもしれません。
便利なID・パスワードの利用は暫定措置?
国税庁によると「e-TaxのID・パスワードの利用は、マイナンバーカードとICカードリーダライタが普及するまでの暫定的な対応」とのことです。
基本的には、マイナンバーカードとICカードリーダライタ―(もしくはマイナンバーカードを読み取れるスマートフォーン)の普及を引き続き促進するということですね。
さいごに
いかがでしたでしょうか。
確定申告の期間が近づくにつれて、税務署はものすごく混雑します。
ですから、e-Taxの利用を検討されている方は、ぜひ早めに最寄りの税務署にてID・パスワードの申請を済ませて下さいね。
電子申告の場合、後から帳簿の提出を税務署から求められることがありますので、帳簿類はしっかりと整理しておきましょう。
ではまた!
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